ハリーポッターの原書を楽しく読むためにあると便利な各巻章ごとのあらすじをまとめました。
自分自身が原書を読むにあたり、各章の概要がまとめられたページがあればよいと感じたので、作成することにしました。思い立ったところから始めているため途中から始まりますが、おいおいさかのぼって作成していきたいと思います。

6 Draco‘s Detour(6章 ドラコの回り道)

ルーピンがハリーの16歳の誕生日祝いをする。ルーピン先生の恰好は以前にもましてみすぼらしくなっている。誕生会でルーピンは、デスイーターから逃げていたイゴール・カルカロフ(4巻で出てきたダームストラング専門学校の校長)の遺体がin a shack up northで見つかったこと、その様子から、どうやら1年間もデスイーターから逃げのびていたことなどを話す。そのほか、ダイアゴン横丁のアイスクリームパーラーの店主Florean Fortescueフローリアンほーてすキューや、ハリーが杖を買ったオリバンダーが行方不明なことも明らかになった。

誕生日会の次の日、ホグワーツ魔法学校の新年度の教科書リストが届いた。その手紙で、ハリーはクィディッチのキャプテンに選ばれたことを知る。
教科書リストを元に、週末には皆でダイアゴン横丁に買い物に。ハリーのおかげで皆は魔法省の車を借りて移動し、警護付きで買い物をすることになる。ダイアゴン横丁についたハリーを待っていた警護者とは、なんとハリーの大好きなハグリッドだった。魔法省が多くのAurorを警護に衝かせようとする中、ダンブルドアがハグリッドを推したらしい。
のんきに買い物を楽しめないご時世の中、ハリーたちは二手に分かれて買いものをすることに。ウィーズリー夫妻とジニーは教科書を買いに、ハリー、ロン、ハーマイオニーはハグリッドと一緒に新しいローブなどを買いにマダムマルキンズのお店に行った。

マダムマルキンズのお店では、ドラコマルフォイが母親と買い物に来ており、ドラコはローブの採寸のために手を伸ばしたマダムになぜか文句をいう。そしてその様子を見ていたハリーと、またしても言い争いになる。マルフォイ親子は暴言を吐きながらお店から出ていき、ハリーたちは買い物を済ませる。その後ハリーたちは、うぃーぅりー夫妻とジニーと合流して、フレッドとジョージのジョークショップへ。開店資金を出資したハリーは、フレッドとジョージから、好きなものをなんでも無料で持っていっていいという特権をもらう。一方で実の弟ロンは、きっちりお金を要求される。(本では1knutだけまけてもらえましたが、映画では2倍の金額に跳ね上がってましたね。)フレッドとジョージは、ハーマイオニーとジニーには惚れ薬を紹介するも、モテモテの妹ジニーには売らないと。確かに、ミッシェル・コーナーと別れ、あっという間にトーマス・ディーンとつきあっているモテっぷり。

そんなジニーが、Pygmy Puffというピンク色のハリネズミみたいなかわいい生き物を両親にねだっているとき、ハリー、ロン、ハーマイオニーは、店の外にドラコ・マルフォイを見つけ、そしてどこかに消えてしまったことが気にかかる。みんながお店の品物に夢中になっている間に、透明マントを羽織ってお店を抜け出し、ドラコ・マルフォイを追いかける。マルフォイは、闇の魔術を代表するノクタン横丁で、様々な不吉な品物を扱うBorgin and Burkes(ボージンアンドバークス)というお店に入り、店主Mr.Borginと話し込む。ハリーたちは、会話が聞こえるほどに近づくことができないが、ジョークショップの帰り道、双子が開発したExtendable耳をなんとロンが持っていた!これでマルフォイたちの会話を聞くことができたハリーたち。その会話では、マルフォイは何かを壊れたものを修理する方法をMr.Borginに尋ねている模様。Mr.Borginは見てみないと何とも言えないと主張するが、マルフォイがいうにはお店に持ってくることできないとのこと。代わりに何かを見せ、Mr.Borginを脅し、何かを大事に保管しておくように命令する。脅されたMr.Borginは、ドラコの母も含めて誰にも話さないことを約束する。
キャビネットの陰に隠れて一部始終が何か見えなかったハリーたちは、ドラコが何を置いて行ったのか気になる。突然ハーマイオニーが透明マントを抜け出して、お客を装いお店に入る。そこで、ドラコの友達で、今置いて行ったものを誕生日プレゼントにしたい・・・と何とも苦し紛れの言い訳をして追い払われる。秀才なのに、そういうところは気が回らないハーマイオニー笑
Mr.Borginに追い出され、急いでジョークショップに戻り、3人がいないことを気付いているロンの母やハグリッドの追及にあう。

7.The Slug Club(7章 ナメクジクラブ)

ノクターン横丁でマルフォイを見た後から、ハリーたちは、マルフォイの行動についてずっと考察していた。そこで、ハリーは一つの仮説にたどり着いた。ドラコマルフォイは、父に代わってデスイーターになったのではないか。その証拠に、マダムマルキンズがドラコマルフォイのローブの寸法のために、袖をまくろうとしたとき、ドラコは激しく抵抗した。左腕に刻まれた闇のマークが現れるのを恐れたのだろう。そして、Mr.Borginを脅すために見せたのも、闇のマーク。それを見た後のMr.Borginの恐怖の顔の説明もつく。ハリーは確信する中、ロンとハーマイオニーはハリーの推測を疑問視する。ボルデモートが、16歳のドラコをデスイーターにするだろうか。
ホグワーツに出発する日、ハリーは意を決してこの推測をアーサー(ロンの父)に話す。そして、マルフォイが母の目を忍び、店主を脅してまで直そうとするなにかは、きっと闇の危ないものに違いない、だから魔法省で調べてほしいとお願いをする。しかし、アーサーは容易には信じてくれない。ルシウスマルフォイが捕まった時、魔法省はマルフォイ家を捜索して危険なものは取り上げているという。それでも、食い下がるハリー。そこで汽車の出発時刻となり会話は終了する。
汽車内では、ロンとハーマイオニーはPrefectのコンパートメントへ、ジニーはディーンと会う約束があり、ハリーは一人残されるが、偶然会ったネビルとルーナと一緒に座る。車内では、ハリーは皆の視線を感じていた。昨年度末の魔法省でのデスイーターとの予言をめぐる戦いで、ハリーはすっかり“選ばれし者”として好奇の目で見られている。一緒に戦ったネビルは、父の期待に応えたとおばあさんを喜ばせ、新しい杖を買ってもらったらしい。その杖は、オリバンダーが行方不明になる前日に購入したもので、オリバンダーが最後に売った杖かもしれなかった。
その後、Prefectの仕事を終えたロンとハーマイオニーが合流する。ロンが言うには、Prefectの権威を振りかざすマルフォイが、今年はPrefectの仕事を全くしていないという。そんな中、ハリーとネビルの下に手紙が届く。スラグホーン先生から、ランチ会のお誘いだ。スラグホーンのコンパートメントに行くと、他にも招待された生徒たちがいた。ハリーたちと同学年のスリザリンの生徒(Blaise Zabini)、7年生の男子(Cormac McLaggenとMarcus Belby)、そしてなぜかジニーも招かれていた。
ジニー以外は、誰しもが有名人と何かしらつながりがあった。ジニーは、ダンブルドア軍団の一員でもあったハッフルパフのザカリアス・スミスに、魔法省での出来事をしつこく聞かれていたところを、ランチに誘ってもらい救われたのだった。
ランチ会がお開きになり、みな各自コンパートメントに戻ったが、ハリーは、透明マントを羽織り、Blaiseの後をつけてマルフォイのいるコンパートメントに入った。そこでは、マルフォイがランチ会の様子を聞き、ハリーはともかく、ネビルやジニーが招待され、自分は招待されなかったことに腹を立てていた。しかしマルフォイは、自分は来年はホグワーツにいないかもしれない、もっと大きくてよいことのために働くことをほのめかす。
ホグワーツの駅に着き、皆が電車から降りる中、マルフォイは確認することがあると1人車内に残る。実はマルフォイはハリーの存在に気づいていたのだ。マルフォイはハリーに魔法をかけて動けなくし、顔を踏みつけ、最後に透明マントをかぶせて見えなくし、“ロンドンまで帰れ”と言い残して電車を降りる。

8.Snape Victorious(8章 スネイプの勝利)

マルフォイに動きを封じられ、透明マントで隠されたハリーは、なすすべもなく折り返しロンドン行きの電車に揺られてしまう。しかし、ふいに透明マントが取り除かれ、赤い光とともにハリーは動けるようになった。顔をあげるとそこにはTonksがいた。二人は動き始めている電車から急いで飛び降りた。Tonksは、ハリーの折れた鼻を治し、パトローナスを出して“ハリーを見つけた”というメッセージを学校に送った。学校までの道中は、ハリーはどうしてハリーが倒れていることに気づいたのかTonks尋ねた。Tonksは学校の警護のためにホグスミードに滞在しており、ハリーが電車から降りてこないことに気づき、透明マントを持っていることから、何らかの理由で車内に隠れていると察知したのだった。Tonksはロンの家で見たときと同じように、とても悲壮感がただよっていた。昨年までは、Tonksは好奇心旺盛でよく笑い、冗談も言った。この変わりようは、シリウスの死に関係しているのだろうか。しかし、ハリーはシリウスの死について話す気にはなれず、2人は静かに歩みを進める。
学校に着くと、門は締まり鍵がかかっていた。セキュリティがより一層厳重になり、到底中には入れない。Tonksはハグリッドにメッセージを送ったようだが、迎えにやってきたのはスネイプだった。スネイプが言うには、ハグリッドは晩餐に遅れたので自分が迎えに来ることになったとのこと。ハリーはスネイプと無言のまま大広間まで歩いて行く。大広間では、新入生の組み分けは終わっていた。ハグリッドはすでに教員の席についており、また、昨年度アンブリッジに追放されたDiviationのTerelawneyも教員に復帰していた。ハリーが食事をしているとダンブルドア校長のスピーチが始まった。ダンブルドアの左手のけがは生徒たちをざわつかせたが、理由は相変わらず明かされなかった。
新任の先生の紹介スラグホーンが紹介された。スラグホーンは、以前と同じ魔法薬学を教えてること、代わりにスネイプは闇の魔術の防衛術を教えることが発表され、場内をざわつかせた。
晩餐が終わり、ハーマイオニーはPrefectの仕事で1年生を案内するが、ロンはハリーと一緒に寮に戻ることに。マルフォイに近づかないようにゆっくり大広間を出ようとする二人に、ハグリッドが話しかける。ハグリッドは、自分の弟である巨人のGrawpと一緒にいたことで晩餐に遅れていた。ダンブルドアが、山の中に大きな洞窟を用意してGrawpが落ち着いて住めるように手配し、そこでハグリッドが調教しているとのことだ。その後、ハグリッドは明日のハグリッドの授業でハリーたち3人に会うことを楽しみにして分かれた。ハリーたちは、3人とも今年度ハグリッドの授業をとっていないことを言えなかった・・。

9.The Half-Blood Prince(9章 半純血のプリンス)

翌日の朝食後は、昨年度のOWL試験の結果を振り返りながら今年度受講するクラスについて、各寮長と話をする時間だ。ハリーは、スネイプが教授だった魔法薬学を継続しないことに決めていた。スネイプからは、OWLがOutstandingでなければ受け入れないと言われていたからだ。しかし、今年度魔法薬学を教えるスラグホーンは別の考えだと、マクゴナガル先生に受講を勧められ、受けなければならないことになる。
マクゴナガルとのタイムテーブルの確認後、ハリーとロンは、グリフィンドールの談話室に行く。そこには、ハリーが1年生でクィディッチチームに入った時から一緒にプレイしているケイティ・ベルがいた。彼女には、元チームメイトとか親友とか関係なく、トライアルをしてチームメンバーを決めるべきと強く言われ、親友の特権でチームに入れることをわずかに期待していたロンをがっかりさせる。
ハリーとロンの最初の授業は、スネイプの闇の魔術の防衛術だった。初回は、声に出さない呪文のレッスンだ。無言の術を掛ける役とそれを無言で撃退する役を2人一組で練習する。ハリーと組んだロンの出来が悪いのを見てスネイプが見本を見せようとハリーに杖を向けた瞬間、ハリーは無言の術であることも忘れて大きな声で呪文を唱えてスネイプを吹き飛ばしてしまう。早速ハリーは、土曜日にスネイプの部屋で罰を受けることとなる。授業が終わってハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が話していると、昨年度のグリフィンドールのクィディッチチームのビーターだったスロープが、ダンブルドアからの手紙をもってやってくる。その内容は、予告されていたダンブルドアの個人レッスンを土曜日夜から始めるということ。幸運なことに、スネイプの罰と被っており、スネイプの方に行けないことにハリーは喜ぶ。
その後は、魔法薬学の授業。スネイプのOWL試験を乗り越え次のステップNEWTに進んだのは、たったの12人だった。マルフォイを含む4人のスリザリン生、4人のレイブンクロー生、ハッフルパフのErnie Macmillan、そしてハーマイオニーと、急きょ受講が決まったハリーとロンだった。(映画ではたくさんの生徒が受講していた点が違います。)スラグホーンは教室に入ってくるなり、ハリーとZabiniの出席に満足したようだ。
急きょ受講することになったハリーとロンは教科書や必要な持ち物を持っていない。書棚にある古い教科書や必需品を借りることとなる。授業が始まると、教室に用意されていた3つの魔法薬の正体をハーマイオニーは誰よりも早く正確に言い当て、スラグホーンを圧倒させる。ハリーが以前話したマグル生まれの秀才な親友がハーマイオニーであることに気づく。そしてもう一つ、スラグホーンがもったいぶって紹介した最後の魔法薬は、Felix Felicisという幸運の薬だった。効き目が切れるまで、すべてがうまくいく幸運の薬。多用しすぎると毒になるらしい。スラグホーンは、人生で2回、24歳と57歳の時にこの幸運の薬を飲んだことがあった。(この情報は、後で大事になるのか?)そして、この授業で強力な眠り薬を作ることができた者に、この幸運の薬が入った小瓶をプレゼントするという。この小瓶一つで、12時間の効き目がある。
早速皆夢中で薬の調合を始めるが、教科書通りにやってもうまくいかない。ハリーは、スラグホーンから借りたボロボロで前の持ち主の手書きのメモがびっしりの教科書を見て調合する。教科書通りでない手書きのメモに従うと、ハリー1人だけが完璧な薬を作り上げてしまい、幸運の薬を手にする。その後、自分よりうまく調合したハリーに嫉妬したハーマイオニーや、トムリドルの日記を重ね合わせて、誰のものかもわからないメモに従う軽率な行動をとがめるジニーに教科書を調べられるが、悪い魔法がかかっているわけではなさそうだった。ハリー1人、裏表紙の下に“半純血のプリンス蔵書”というサインを見つける。

10.The House of Gaunt(10章 ゴーントの家)(映画では登場しないシーン)

謎のプリンスの教科書のおかげで、ハリーは魔法薬学でいつも素晴らしい成績を収め、スラグホーンの大のお気に入りになっていく。
土曜日、ダンブルドアの個人レッスンの日、校長室に向かう途中にハリーはカード占いをしているTerelawneyを見かけるが、見つからないように隠れてやり過ごす。
ダンブルドアは、15年前にヴォルデモートがなぜハリーを殺そうとしたか、知っていることをすべて話すときが来たという。それが、ハリーが生き延びることにも役立つのだと。
ハリーはダンブルドアと一緒に、Pensieve(ペンシーブ)でBob Ogdenという少し前に亡くなった魔法省の役人の記憶を見に行くこととなる。ペンシーブの中に入り、オグデンらしき人の後をついていくと、人里離れたところに半分木の中に埋もたような不気味な家にたどり着いた。人が住むような家には見えないが、男が1人現れた。男はOgdenを追い払おうとするが、Ogdenは男の言うことがわからない。男は蛇語を話していたのだ。男が爆発を起こしてOgdenを追い払おうとしていると小屋からもっと歳のいった男が出てきた。この年取った方がMr.Gaunt(ゴートン氏)、最初に会った若い方が息子のMorfin(モーフィン)だ。ゴートン氏はOgdenを家の中に入れると、中にはゴーント氏の娘だというMerope(メロピー)が立っていた。メロピーは魔法一族に生まれながら魔法が使えなかった。Ogdenは、モーフィンが昨夜マグルの前で魔法を使った罪で連行する、と来訪の理由を告げる。それを聞いたゴートン氏は激しく抵抗し、自分の指にはめた醜い黒い石の指輪と、メロピーの首に下げている金のロケットペンダントをOgdenに見せつけた。先祖代々引き継いだものであり、彼らはサラザールスリザリンの末裔だったのだ。
ちょうどその頃、ハンサムな青年が馬に乗ってゴーント家の前を通り過ぎた。その青年が通るのをいつもメロピーが心待ちにしていることを、モーフィンは冷やかす。
一方でOgdenは、姿現しで一度魔法省に戻り、援護部隊を連れて家を再訪し、ゴーント氏とモーフィンの2人を連行した。その後、モーフィンは3年間の、ゴートン氏は6ヶ月のアズカバン送りとなった。メロピーは、暴行する父がいなくなったことで伸び伸びとし、魔法が使えるようになった。スクイブではなく、父親に委縮して魔法が使えなかっただだけだったのだ。この魔力で惚れ薬を作り、メロピーは例のハンサムな青年を自分に惚れさせ、結婚し妊娠した。このメロピーこそが、ヴォルデモートの母親であり、モーフィンが魔法を面前で使ったマグルであり、青年こそがヴォルデモートの父親であった。メロピーは自分の愛する人をずっと惚れ薬でだまし続けることに悩んだ。自分に情がわいてきているのではないか、子どものために自分の元に残るのではないかという期待から、惚れ薬を飲ませることを止め、青年はあっさりメロピーの元を去ってしまった。ヴォルデモートであるトム・リドルがまだお腹の中にいるときの出来事だった。
1日目のダンブルドアの個人レッスンはここで終了。校長室を出るとき、ハリーは黒い指輪が置いてあることに気づく。これは、ダンブルドアがスラグホーンを説得しに行くときにつけていた指輪であり、ゴーント氏(マールヴォロ)がオグデンに見せつけていた指輪だ。なぜこれをダンブルドアが持っているのか。つい先日手に入れたこと、手の大けがはその際のものだということがわかったが、それ以上の話は次の機会に持ち越しになる。

11.Hermione’s Helping Hand (11章 ハーマイオニーの配慮)

新学期が始まってしばらく経ったある日、ハリーの元にフクロウ便が届く。魔法薬学の新品の教科書だった。半純血のプリンスのおかげで好成績を収めているハリーを快く思っていないハーマイオニーは、古い教科書は返すべきだと主張するが、ハリーは新旧2つの本の表紙を呪文で入れ替え、新品を返してプリンスの本を手元に残すことにする。フクロウ便は、ハーマイオニーに日刊予言者新聞も届けた。その記事によると、ナイトバスの車掌を務めていた青年が、デスイーターとして捕まったという。3年前、ダーズリー家を飛び出した際にハリーを乗せてくれた青年のことを思い返し、ハリーは信じることができない。しかし、確実に不穏な空気は色濃くなっていた。双子のパティル(Patil)姉妹の両親は、双子を家に引き戻そうと考えているし、Eloise Midgeonは昨夜すでに迎えが来て家に連れ戻されていた。Hannah Abbottは薬草学の時間に呼び出されて母親が遺体で見つかったことを告げられ、その後姿が見られなくなっていた。
その日の午前中は、グリフィンドールのクィディッチの選抜テストだった。ハリーとロンがピッチに向かう途中、ラベンダーの謎の微笑みが気にかかるハリー。ハーマイオニーは、他の観客とは離れた場所に座る。選抜試験には、1~7年生までたくさんの生徒が応募しており、スラグホーンのランチ会で同席したコーマックもロンと同じキーパー志望で参加していた。熟練のケイティ・ベルやジニーなど、次々のメンバーが決まっていき、最後にキーパーの選抜になった。コーマックは5本中4本のゴールを見事に阻止し、最後の1本だけは見事に真逆に動いて失点していた。ロンは自分の出番に顔が青くなる中、5本連続ゴールを阻止し、見事キーパーの座を獲得した。
その後、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人はハグリッドに会いに行く。ハグリッドは3人を見て冷たくあしらうが、それでも小屋の中に入れてくれる。そこでハーマイオニーは、ハグリッドが教える魔法生物飼育学を選択しなかったことを謝罪する。しかし、ハグリッドの心はそれどころではなかった。長年一緒に過ごしてきた巨大蜘蛛のAragogが死んでしまったようなのだ。
助けようとするハーマイオニーたちの申出をハグリッドは断り、話は授業のタイムテーブルに戻る。ハグリッドは時間を戻せるタイムターナーでも使わなければ、受講が難しいことを理解してくれた。そのタイムターナーは、昨年度の魔法省でのデスイーターと戦いで、すべて破壊されていた。
大広間に戻るとコーマックが錯乱の呪文をかけられたかのように、扉を通り抜けることに難儀している。ハリーはハーマイオニーを問い詰め、ハーマイオニーは選抜の時に自分コーマックに錯乱の呪文をかけたことを認めた。大広間に入ると、ハリーとハーマイオニーはスラグホーンからディナーパーティに招待されるが、ロンは完全に無視される。ハリーはスネイプの罰則を受けることになっており、行けそうになかった。
日刊予言者新聞の夕刊には、ロンの父の記事が載っていた。信頼できる密告があり、ルシウスマルフォイ宅を再度家宅捜索したが特に成果はなかったようだ。ハリーは、ホグワーツに向かう駅での会話をロンとハーマイオニーに話す。家になければ、ドラコ・マルフォイがホグワーツに持参したのではないかとハリーは考えるが、手荷物検査があり不可能だった。フクロウ便もみなフィルチのチェックが入っているので、同じく危険なものは持ち込めそうにない。マルフォイが直し違っている危険なものの情報は得られなかった。

12.Silver and Opals(12章 シルバーとオパール)

学校が始まってからも、ダンブルドアはほとんど学校にいなかった。そしてハリーは相変わらず、半純血のプリンスの教科書に没頭していた。その本は、単に魔法薬の作り方のコツが書いてあるだけでなく、独創的な呪文も書き込まれていた。足のつま先の爪が恐ろしく急速に伸びる呪文、舌が顎に引っ付いてしまう呪文、近くにいる人の耳に雑音を聞かせて会話を聞かれなくする呪文など、ハリーはどれも何度か試してみていた。ある日ハリーは、プリンスが苦労して作り上げたとみられる無言の呪文を本の中に発見した。ハリーはベッドに座りながら、頭の中で呪文を唱えた。すると突然隣のベッドにいたロンが踵から宙づりになった状態で上下に揺さぶられ始めた。慌ててハリーは反対の呪文を探して事なきを得るが、この話を後で聞いたハーマイオニーはこのいたずら呪文に不快感を示す。誰がこのような悪質ないたずらをするのか。ハリーは、スネイプの過去の記憶をPensieve覗いたとき、父ジェームズがスネイプに使っていじめていた呪文だと気づき、プリンスは父ジェームズではないかと期待し始める。そこへジニーがダンブルドアからの手紙をハリーに届ける。次の個人レッスンは月曜日に決まった。
その日は新学期初のホグズミードへ外出できる日だった。Huneydukesに入った3人はスラグホーンに出くわし、ハリーとハーマイオニーは月曜日の会に招待されるが、またしてもハリーは先約あり。ロンは、ゴキブリ・ゴソゴソ豆板のディスプレイかのような扱いを受け不快に。次にThree Broomsticksに向かうと、店の前にMundungus Fletcher(マンダンガスフレッチャー)がいた。声をかけるとマンダンガスは大慌てで持っていたスーツケースを落とし中身が飛び出す。どうやらその中身のものを売って生計を立てているようだ。シルバーのゴブレット。それらは見覚えのある物たちで、シリウスの家からマンダンガスが盗み出したものだった。激高したハリーは、マンダンガスの首を絞めて問い詰めるが、あっという間にマンダンガスは姿くらましの術で逃げて行った。その後どこから来たともわからないTonksになだめられるが、店内に入っても怒りが収まらないハリーは、マンダンガスが唯一恐れるダンブルドアに話をすることに決める。ハリーたちは早々にホグワーツに帰ることにし、ケイティ・ベルと友達のLeanneに続いて店を出た。2人はケイティが持っている何かを巡って言い争いをしていた。それが落ちて拾おうとした瞬間、ケイティに異変が起きた。ケイティの身体が空中に突き上げられ、髪は逆立ち顔は放心状態で、目を見開き、何度も叫び声をあげ始めた。ハリーは助けを求めて学校に急ぎ、連れてきたハグリッドに抱えられケイティは学校に戻る。ケイティが持っていたものは、包みが破れ中からオパールのネックレスがのぞいていた。ケイティはThree Broomsticksのトイレで何者かにこれを託され、ホグワーツの誰かに渡すように指示されていた。ケイティが服従の呪文をかけれているとは気づかないLeanneは、送り主もわからないものを学校に持って帰ることをとがめて言い争いになり、包みが破れ、ケイティが呪われているネックレスを触ってしまったのだ。そのネックレスは4年前にBorgin and Burkesの店に飾られており、ハリーはマルフォイ親子が熱心に見ていたことを思い出し、ドラコマルフォイの仕業だと疑う。
学校に帰ってハリーはマクゴナガル先生にこの話をするが、マルフォイはマクゴナガルの罰則を受けるためにホグズミードに出かけていなかったことから、この推測を一蹴される。それでもハリーはマルフォイの仕業だと信じていた。ネックスレスは、スネイプが調べることになった。

やだこ英語の勉強に役立つ情報ハリーポッターの原書を楽しく読むためにあると便利な各巻章ごとのあらすじをまとめました。 自分自身が原書を読むにあたり、各章の概要がまとめられたページがあればよいと感じたので、作成することにしました。思い立ったところから始めているため途中から始まりますが、おいおいさかのぼって作成していきたいと思います。 6 Draco‘s Detour(6章 ドラコの回り道) ルーピンがハリーの16歳の誕生日祝いをする。ルーピン先生の恰好は以前にもましてみすぼらしくなっている。誕生会でルーピンは、デスイーターから逃げていたイゴール・カルカロフ(4巻で出てきたダームストラング専門学校の校長)の遺体がin a shack up northで見つかったこと、その様子から、どうやら1年間もデスイーターから逃げのびていたことなどを話す。そのほか、ダイアゴン横丁のアイスクリームパーラーの店主Florean Fortescueフローリアンほーてすキューや、ハリーが杖を買ったオリバンダーが行方不明なことも明らかになった。 誕生日会の次の日、ホグワーツ魔法学校の新年度の教科書リストが届いた。その手紙で、ハリーはクィディッチのキャプテンに選ばれたことを知る。 教科書リストを元に、週末には皆でダイアゴン横丁に買い物に。ハリーのおかげで皆は魔法省の車を借りて移動し、警護付きで買い物をすることになる。ダイアゴン横丁についたハリーを待っていた警護者とは、なんとハリーの大好きなハグリッドだった。魔法省が多くのAurorを警護に衝かせようとする中、ダンブルドアがハグリッドを推したらしい。 のんきに買い物を楽しめないご時世の中、ハリーたちは二手に分かれて買いものをすることに。ウィーズリー夫妻とジニーは教科書を買いに、ハリー、ロン、ハーマイオニーはハグリッドと一緒に新しいローブなどを買いにマダムマルキンズのお店に行った。 マダムマルキンズのお店では、ドラコマルフォイが母親と買い物に来ており、ドラコはローブの採寸のために手を伸ばしたマダムになぜか文句をいう。そしてその様子を見ていたハリーと、またしても言い争いになる。マルフォイ親子は暴言を吐きながらお店から出ていき、ハリーたちは買い物を済ませる。その後ハリーたちは、うぃーぅりー夫妻とジニーと合流して、フレッドとジョージのジョークショップへ。開店資金を出資したハリーは、フレッドとジョージから、好きなものをなんでも無料で持っていっていいという特権をもらう。一方で実の弟ロンは、きっちりお金を要求される。(本では1knutだけまけてもらえましたが、映画では2倍の金額に跳ね上がってましたね。)フレッドとジョージは、ハーマイオニーとジニーには惚れ薬を紹介するも、モテモテの妹ジニーには売らないと。確かに、ミッシェル・コーナーと別れ、あっという間にトーマス・ディーンとつきあっているモテっぷり。 そんなジニーが、Pygmy Puffというピンク色のハリネズミみたいなかわいい生き物を両親にねだっているとき、ハリー、ロン、ハーマイオニーは、店の外にドラコ・マルフォイを見つけ、そしてどこかに消えてしまったことが気にかかる。みんながお店の品物に夢中になっている間に、透明マントを羽織ってお店を抜け出し、ドラコ・マルフォイを追いかける。マルフォイは、闇の魔術を代表するノクタン横丁で、様々な不吉な品物を扱うBorgin and Burkes(ボージンアンドバークス)というお店に入り、店主Mr.Borginと話し込む。ハリーたちは、会話が聞こえるほどに近づくことができないが、ジョークショップの帰り道、双子が開発したExtendable耳をなんとロンが持っていた!これでマルフォイたちの会話を聞くことができたハリーたち。その会話では、マルフォイは何かを壊れたものを修理する方法をMr.Borginに尋ねている模様。Mr.Borginは見てみないと何とも言えないと主張するが、マルフォイがいうにはお店に持ってくることできないとのこと。代わりに何かを見せ、Mr.Borginを脅し、何かを大事に保管しておくように命令する。脅されたMr.Borginは、ドラコの母も含めて誰にも話さないことを約束する。 キャビネットの陰に隠れて一部始終が何か見えなかったハリーたちは、ドラコが何を置いて行ったのか気になる。突然ハーマイオニーが透明マントを抜け出して、お客を装いお店に入る。そこで、ドラコの友達で、今置いて行ったものを誕生日プレゼントにしたい・・・と何とも苦し紛れの言い訳をして追い払われる。秀才なのに、そういうところは気が回らないハーマイオニー笑 Mr.Borginに追い出され、急いでジョークショップに戻り、3人がいないことを気付いているロンの母やハグリッドの追及にあう。 7.The Slug Club(7章 ナメクジクラブ) ノクターン横丁でマルフォイを見た後から、ハリーたちは、マルフォイの行動についてずっと考察していた。そこで、ハリーは一つの仮説にたどり着いた。ドラコマルフォイは、父に代わってデスイーターになったのではないか。その証拠に、マダムマルキンズがドラコマルフォイのローブの寸法のために、袖をまくろうとしたとき、ドラコは激しく抵抗した。左腕に刻まれた闇のマークが現れるのを恐れたのだろう。そして、Mr.Borginを脅すために見せたのも、闇のマーク。それを見た後のMr.Borginの恐怖の顔の説明もつく。ハリーは確信する中、ロンとハーマイオニーはハリーの推測を疑問視する。ボルデモートが、16歳のドラコをデスイーターにするだろうか。 ホグワーツに出発する日、ハリーは意を決してこの推測をアーサー(ロンの父)に話す。そして、マルフォイが母の目を忍び、店主を脅してまで直そうとするなにかは、きっと闇の危ないものに違いない、だから魔法省で調べてほしいとお願いをする。しかし、アーサーは容易には信じてくれない。ルシウスマルフォイが捕まった時、魔法省はマルフォイ家を捜索して危険なものは取り上げているという。それでも、食い下がるハリー。そこで汽車の出発時刻となり会話は終了する。 汽車内では、ロンとハーマイオニーはPrefectのコンパートメントへ、ジニーはディーンと会う約束があり、ハリーは一人残されるが、偶然会ったネビルとルーナと一緒に座る。車内では、ハリーは皆の視線を感じていた。昨年度末の魔法省でのデスイーターとの予言をめぐる戦いで、ハリーはすっかり“選ばれし者”として好奇の目で見られている。一緒に戦ったネビルは、父の期待に応えたとおばあさんを喜ばせ、新しい杖を買ってもらったらしい。その杖は、オリバンダーが行方不明になる前日に購入したもので、オリバンダーが最後に売った杖かもしれなかった。 その後、Prefectの仕事を終えたロンとハーマイオニーが合流する。ロンが言うには、Prefectの権威を振りかざすマルフォイが、今年はPrefectの仕事を全くしていないという。そんな中、ハリーとネビルの下に手紙が届く。スラグホーン先生から、ランチ会のお誘いだ。スラグホーンのコンパートメントに行くと、他にも招待された生徒たちがいた。ハリーたちと同学年のスリザリンの生徒(Blaise Zabini)、7年生の男子(Cormac McLaggenとMarcus Belby)、そしてなぜかジニーも招かれていた。 ジニー以外は、誰しもが有名人と何かしらつながりがあった。ジニーは、ダンブルドア軍団の一員でもあったハッフルパフのザカリアス・スミスに、魔法省での出来事をしつこく聞かれていたところを、ランチに誘ってもらい救われたのだった。 ランチ会がお開きになり、みな各自コンパートメントに戻ったが、ハリーは、透明マントを羽織り、Blaiseの後をつけてマルフォイのいるコンパートメントに入った。そこでは、マルフォイがランチ会の様子を聞き、ハリーはともかく、ネビルやジニーが招待され、自分は招待されなかったことに腹を立てていた。しかしマルフォイは、自分は来年はホグワーツにいないかもしれない、もっと大きくてよいことのために働くことをほのめかす。 ホグワーツの駅に着き、皆が電車から降りる中、マルフォイは確認することがあると1人車内に残る。実はマルフォイはハリーの存在に気づいていたのだ。マルフォイはハリーに魔法をかけて動けなくし、顔を踏みつけ、最後に透明マントをかぶせて見えなくし、“ロンドンまで帰れ”と言い残して電車を降りる。 8.Snape Victorious(8章 スネイプの勝利) マルフォイに動きを封じられ、透明マントで隠されたハリーは、なすすべもなく折り返しロンドン行きの電車に揺られてしまう。しかし、ふいに透明マントが取り除かれ、赤い光とともにハリーは動けるようになった。顔をあげるとそこにはTonksがいた。二人は動き始めている電車から急いで飛び降りた。Tonksは、ハリーの折れた鼻を治し、パトローナスを出して“ハリーを見つけた”というメッセージを学校に送った。学校までの道中は、ハリーはどうしてハリーが倒れていることに気づいたのかTonks尋ねた。Tonksは学校の警護のためにホグスミードに滞在しており、ハリーが電車から降りてこないことに気づき、透明マントを持っていることから、何らかの理由で車内に隠れていると察知したのだった。Tonksはロンの家で見たときと同じように、とても悲壮感がただよっていた。昨年までは、Tonksは好奇心旺盛でよく笑い、冗談も言った。この変わりようは、シリウスの死に関係しているのだろうか。しかし、ハリーはシリウスの死について話す気にはなれず、2人は静かに歩みを進める。 学校に着くと、門は締まり鍵がかかっていた。セキュリティがより一層厳重になり、到底中には入れない。Tonksはハグリッドにメッセージを送ったようだが、迎えにやってきたのはスネイプだった。スネイプが言うには、ハグリッドは晩餐に遅れたので自分が迎えに来ることになったとのこと。ハリーはスネイプと無言のまま大広間まで歩いて行く。大広間では、新入生の組み分けは終わっていた。ハグリッドはすでに教員の席についており、また、昨年度アンブリッジに追放されたDiviationのTerelawneyも教員に復帰していた。ハリーが食事をしているとダンブルドア校長のスピーチが始まった。ダンブルドアの左手のけがは生徒たちをざわつかせたが、理由は相変わらず明かされなかった。 新任の先生の紹介スラグホーンが紹介された。スラグホーンは、以前と同じ魔法薬学を教えてること、代わりにスネイプは闇の魔術の防衛術を教えることが発表され、場内をざわつかせた。 晩餐が終わり、ハーマイオニーはPrefectの仕事で1年生を案内するが、ロンはハリーと一緒に寮に戻ることに。マルフォイに近づかないようにゆっくり大広間を出ようとする二人に、ハグリッドが話しかける。ハグリッドは、自分の弟である巨人のGrawpと一緒にいたことで晩餐に遅れていた。ダンブルドアが、山の中に大きな洞窟を用意してGrawpが落ち着いて住めるように手配し、そこでハグリッドが調教しているとのことだ。その後、ハグリッドは明日のハグリッドの授業でハリーたち3人に会うことを楽しみにして分かれた。ハリーたちは、3人とも今年度ハグリッドの授業をとっていないことを言えなかった・・。 9.The Half-Blood Prince(9章 半純血のプリンス) 翌日の朝食後は、昨年度のOWL試験の結果を振り返りながら今年度受講するクラスについて、各寮長と話をする時間だ。ハリーは、スネイプが教授だった魔法薬学を継続しないことに決めていた。スネイプからは、OWLがOutstandingでなければ受け入れないと言われていたからだ。しかし、今年度魔法薬学を教えるスラグホーンは別の考えだと、マクゴナガル先生に受講を勧められ、受けなければならないことになる。 マクゴナガルとのタイムテーブルの確認後、ハリーとロンは、グリフィンドールの談話室に行く。そこには、ハリーが1年生でクィディッチチームに入った時から一緒にプレイしているケイティ・ベルがいた。彼女には、元チームメイトとか親友とか関係なく、トライアルをしてチームメンバーを決めるべきと強く言われ、親友の特権でチームに入れることをわずかに期待していたロンをがっかりさせる。 ハリーとロンの最初の授業は、スネイプの闇の魔術の防衛術だった。初回は、声に出さない呪文のレッスンだ。無言の術を掛ける役とそれを無言で撃退する役を2人一組で練習する。ハリーと組んだロンの出来が悪いのを見てスネイプが見本を見せようとハリーに杖を向けた瞬間、ハリーは無言の術であることも忘れて大きな声で呪文を唱えてスネイプを吹き飛ばしてしまう。早速ハリーは、土曜日にスネイプの部屋で罰を受けることとなる。授業が終わってハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が話していると、昨年度のグリフィンドールのクィディッチチームのビーターだったスロープが、ダンブルドアからの手紙をもってやってくる。その内容は、予告されていたダンブルドアの個人レッスンを土曜日夜から始めるということ。幸運なことに、スネイプの罰と被っており、スネイプの方に行けないことにハリーは喜ぶ。 その後は、魔法薬学の授業。スネイプのOWL試験を乗り越え次のステップNEWTに進んだのは、たったの12人だった。マルフォイを含む4人のスリザリン生、4人のレイブンクロー生、ハッフルパフのErnie Macmillan、そしてハーマイオニーと、急きょ受講が決まったハリーとロンだった。(映画ではたくさんの生徒が受講していた点が違います。)スラグホーンは教室に入ってくるなり、ハリーとZabiniの出席に満足したようだ。 急きょ受講することになったハリーとロンは教科書や必要な持ち物を持っていない。書棚にある古い教科書や必需品を借りることとなる。授業が始まると、教室に用意されていた3つの魔法薬の正体をハーマイオニーは誰よりも早く正確に言い当て、スラグホーンを圧倒させる。ハリーが以前話したマグル生まれの秀才な親友がハーマイオニーであることに気づく。そしてもう一つ、スラグホーンがもったいぶって紹介した最後の魔法薬は、Felix Felicisという幸運の薬だった。効き目が切れるまで、すべてがうまくいく幸運の薬。多用しすぎると毒になるらしい。スラグホーンは、人生で2回、24歳と57歳の時にこの幸運の薬を飲んだことがあった。(この情報は、後で大事になるのか?)そして、この授業で強力な眠り薬を作ることができた者に、この幸運の薬が入った小瓶をプレゼントするという。この小瓶一つで、12時間の効き目がある。 早速皆夢中で薬の調合を始めるが、教科書通りにやってもうまくいかない。ハリーは、スラグホーンから借りたボロボロで前の持ち主の手書きのメモがびっしりの教科書を見て調合する。教科書通りでない手書きのメモに従うと、ハリー1人だけが完璧な薬を作り上げてしまい、幸運の薬を手にする。その後、自分よりうまく調合したハリーに嫉妬したハーマイオニーや、トムリドルの日記を重ね合わせて、誰のものかもわからないメモに従う軽率な行動をとがめるジニーに教科書を調べられるが、悪い魔法がかかっているわけではなさそうだった。ハリー1人、裏表紙の下に“半純血のプリンス蔵書”というサインを見つける。 10.The House of Gaunt(10章 ゴーントの家)(映画では登場しないシーン) 謎のプリンスの教科書のおかげで、ハリーは魔法薬学でいつも素晴らしい成績を収め、スラグホーンの大のお気に入りになっていく。 土曜日、ダンブルドアの個人レッスンの日、校長室に向かう途中にハリーはカード占いをしているTerelawneyを見かけるが、見つからないように隠れてやり過ごす。 ダンブルドアは、15年前にヴォルデモートがなぜハリーを殺そうとしたか、知っていることをすべて話すときが来たという。それが、ハリーが生き延びることにも役立つのだと。 ハリーはダンブルドアと一緒に、Pensieve(ペンシーブ)でBob Ogdenという少し前に亡くなった魔法省の役人の記憶を見に行くこととなる。ペンシーブの中に入り、オグデンらしき人の後をついていくと、人里離れたところに半分木の中に埋もたような不気味な家にたどり着いた。人が住むような家には見えないが、男が1人現れた。男はOgdenを追い払おうとするが、Ogdenは男の言うことがわからない。男は蛇語を話していたのだ。男が爆発を起こしてOgdenを追い払おうとしていると小屋からもっと歳のいった男が出てきた。この年取った方がMr.Gaunt(ゴートン氏)、最初に会った若い方が息子のMorfin(モーフィン)だ。ゴートン氏はOgdenを家の中に入れると、中にはゴーント氏の娘だというMerope(メロピー)が立っていた。メロピーは魔法一族に生まれながら魔法が使えなかった。Ogdenは、モーフィンが昨夜マグルの前で魔法を使った罪で連行する、と来訪の理由を告げる。それを聞いたゴートン氏は激しく抵抗し、自分の指にはめた醜い黒い石の指輪と、メロピーの首に下げている金のロケットペンダントをOgdenに見せつけた。先祖代々引き継いだものであり、彼らはサラザールスリザリンの末裔だったのだ。 ちょうどその頃、ハンサムな青年が馬に乗ってゴーント家の前を通り過ぎた。その青年が通るのをいつもメロピーが心待ちにしていることを、モーフィンは冷やかす。 一方でOgdenは、姿現しで一度魔法省に戻り、援護部隊を連れて家を再訪し、ゴーント氏とモーフィンの2人を連行した。その後、モーフィンは3年間の、ゴートン氏は6ヶ月のアズカバン送りとなった。メロピーは、暴行する父がいなくなったことで伸び伸びとし、魔法が使えるようになった。スクイブではなく、父親に委縮して魔法が使えなかっただだけだったのだ。この魔力で惚れ薬を作り、メロピーは例のハンサムな青年を自分に惚れさせ、結婚し妊娠した。このメロピーこそが、ヴォルデモートの母親であり、モーフィンが魔法を面前で使ったマグルであり、青年こそがヴォルデモートの父親であった。メロピーは自分の愛する人をずっと惚れ薬でだまし続けることに悩んだ。自分に情がわいてきているのではないか、子どものために自分の元に残るのではないかという期待から、惚れ薬を飲ませることを止め、青年はあっさりメロピーの元を去ってしまった。ヴォルデモートであるトム・リドルがまだお腹の中にいるときの出来事だった。 1日目のダンブルドアの個人レッスンはここで終了。校長室を出るとき、ハリーは黒い指輪が置いてあることに気づく。これは、ダンブルドアがスラグホーンを説得しに行くときにつけていた指輪であり、ゴーント氏(マールヴォロ)がオグデンに見せつけていた指輪だ。なぜこれをダンブルドアが持っているのか。つい先日手に入れたこと、手の大けがはその際のものだということがわかったが、それ以上の話は次の機会に持ち越しになる。 11.Hermione’s Helping Hand (11章 ハーマイオニーの配慮) 新学期が始まってしばらく経ったある日、ハリーの元にフクロウ便が届く。魔法薬学の新品の教科書だった。半純血のプリンスのおかげで好成績を収めているハリーを快く思っていないハーマイオニーは、古い教科書は返すべきだと主張するが、ハリーは新旧2つの本の表紙を呪文で入れ替え、新品を返してプリンスの本を手元に残すことにする。フクロウ便は、ハーマイオニーに日刊予言者新聞も届けた。その記事によると、ナイトバスの車掌を務めていた青年が、デスイーターとして捕まったという。3年前、ダーズリー家を飛び出した際にハリーを乗せてくれた青年のことを思い返し、ハリーは信じることができない。しかし、確実に不穏な空気は色濃くなっていた。双子のパティル(Patil)姉妹の両親は、双子を家に引き戻そうと考えているし、Eloise Midgeonは昨夜すでに迎えが来て家に連れ戻されていた。Hannah Abbottは薬草学の時間に呼び出されて母親が遺体で見つかったことを告げられ、その後姿が見られなくなっていた。 その日の午前中は、グリフィンドールのクィディッチの選抜テストだった。ハリーとロンがピッチに向かう途中、ラベンダーの謎の微笑みが気にかかるハリー。ハーマイオニーは、他の観客とは離れた場所に座る。選抜試験には、1~7年生までたくさんの生徒が応募しており、スラグホーンのランチ会で同席したコーマックもロンと同じキーパー志望で参加していた。熟練のケイティ・ベルやジニーなど、次々のメンバーが決まっていき、最後にキーパーの選抜になった。コーマックは5本中4本のゴールを見事に阻止し、最後の1本だけは見事に真逆に動いて失点していた。ロンは自分の出番に顔が青くなる中、5本連続ゴールを阻止し、見事キーパーの座を獲得した。 その後、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人はハグリッドに会いに行く。ハグリッドは3人を見て冷たくあしらうが、それでも小屋の中に入れてくれる。そこでハーマイオニーは、ハグリッドが教える魔法生物飼育学を選択しなかったことを謝罪する。しかし、ハグリッドの心はそれどころではなかった。長年一緒に過ごしてきた巨大蜘蛛のAragogが死んでしまったようなのだ。 助けようとするハーマイオニーたちの申出をハグリッドは断り、話は授業のタイムテーブルに戻る。ハグリッドは時間を戻せるタイムターナーでも使わなければ、受講が難しいことを理解してくれた。そのタイムターナーは、昨年度の魔法省でのデスイーターと戦いで、すべて破壊されていた。 大広間に戻るとコーマックが錯乱の呪文をかけられたかのように、扉を通り抜けることに難儀している。ハリーはハーマイオニーを問い詰め、ハーマイオニーは選抜の時に自分コーマックに錯乱の呪文をかけたことを認めた。大広間に入ると、ハリーとハーマイオニーはスラグホーンからディナーパーティに招待されるが、ロンは完全に無視される。ハリーはスネイプの罰則を受けることになっており、行けそうになかった。 日刊予言者新聞の夕刊には、ロンの父の記事が載っていた。信頼できる密告があり、ルシウスマルフォイ宅を再度家宅捜索したが特に成果はなかったようだ。ハリーは、ホグワーツに向かう駅での会話をロンとハーマイオニーに話す。家になければ、ドラコ・マルフォイがホグワーツに持参したのではないかとハリーは考えるが、手荷物検査があり不可能だった。フクロウ便もみなフィルチのチェックが入っているので、同じく危険なものは持ち込めそうにない。マルフォイが直し違っている危険なものの情報は得られなかった。 12.Silver and Opals(12章 シルバーとオパール) 学校が始まってからも、ダンブルドアはほとんど学校にいなかった。そしてハリーは相変わらず、半純血のプリンスの教科書に没頭していた。その本は、単に魔法薬の作り方のコツが書いてあるだけでなく、独創的な呪文も書き込まれていた。足のつま先の爪が恐ろしく急速に伸びる呪文、舌が顎に引っ付いてしまう呪文、近くにいる人の耳に雑音を聞かせて会話を聞かれなくする呪文など、ハリーはどれも何度か試してみていた。ある日ハリーは、プリンスが苦労して作り上げたとみられる無言の呪文を本の中に発見した。ハリーはベッドに座りながら、頭の中で呪文を唱えた。すると突然隣のベッドにいたロンが踵から宙づりになった状態で上下に揺さぶられ始めた。慌ててハリーは反対の呪文を探して事なきを得るが、この話を後で聞いたハーマイオニーはこのいたずら呪文に不快感を示す。誰がこのような悪質ないたずらをするのか。ハリーは、スネイプの過去の記憶をPensieve覗いたとき、父ジェームズがスネイプに使っていじめていた呪文だと気づき、プリンスは父ジェームズではないかと期待し始める。そこへジニーがダンブルドアからの手紙をハリーに届ける。次の個人レッスンは月曜日に決まった。 その日は新学期初のホグズミードへ外出できる日だった。Huneydukesに入った3人はスラグホーンに出くわし、ハリーとハーマイオニーは月曜日の会に招待されるが、またしてもハリーは先約あり。ロンは、ゴキブリ・ゴソゴソ豆板のディスプレイかのような扱いを受け不快に。次にThree Broomsticksに向かうと、店の前にMundungus Fletcher(マンダンガスフレッチャー)がいた。声をかけるとマンダンガスは大慌てで持っていたスーツケースを落とし中身が飛び出す。どうやらその中身のものを売って生計を立てているようだ。シルバーのゴブレット。それらは見覚えのある物たちで、シリウスの家からマンダンガスが盗み出したものだった。激高したハリーは、マンダンガスの首を絞めて問い詰めるが、あっという間にマンダンガスは姿くらましの術で逃げて行った。その後どこから来たともわからないTonksになだめられるが、店内に入っても怒りが収まらないハリーは、マンダンガスが唯一恐れるダンブルドアに話をすることに決める。ハリーたちは早々にホグワーツに帰ることにし、ケイティ・ベルと友達のLeanneに続いて店を出た。2人はケイティが持っている何かを巡って言い争いをしていた。それが落ちて拾おうとした瞬間、ケイティに異変が起きた。ケイティの身体が空中に突き上げられ、髪は逆立ち顔は放心状態で、目を見開き、何度も叫び声をあげ始めた。ハリーは助けを求めて学校に急ぎ、連れてきたハグリッドに抱えられケイティは学校に戻る。ケイティが持っていたものは、包みが破れ中からオパールのネックレスがのぞいていた。ケイティはThree Broomsticksのトイレで何者かにこれを託され、ホグワーツの誰かに渡すように指示されていた。ケイティが服従の呪文をかけれているとは気づかないLeanneは、送り主もわからないものを学校に持って帰ることをとがめて言い争いになり、包みが破れ、ケイティが呪われているネックレスを触ってしまったのだ。そのネックレスは4年前にBorgin and Burkesの店に飾られており、ハリーはマルフォイ親子が熱心に見ていたことを思い出し、ドラコマルフォイの仕業だと疑う。 学校に帰ってハリーはマクゴナガル先生にこの話をするが、マルフォイはマクゴナガルの罰則を受けるためにホグズミードに出かけていなかったことから、この推測を一蹴される。それでもハリーはマルフォイの仕業だと信じていた。ネックスレスは、スネイプが調べることになった。一人旅でも100倍楽しめる アメリカ観光ナビ