オススメ度:★★★☆☆

911同時多発テロの被災地の一つペンタゴン(米国国防総省)は、メトロ地下鉄で簡単に行くことができる。ただし、国防総省内は一般の観光客は見学できないので、見られるものはペンタゴンメモリアルのみ。少し歩くがアーリントン墓地などと一緒にアーリントンを散策するならば、寄りたい場所。

9/11ペンタゴンメモリアルの観光基本情報

point

営業時間: 常時
定休日: なし
入場料: 無料
所要時間: 30分程度
住所: 1 N Rotary Road, Arlington, VA 22202
公式HP: ナショナル9/11ペンタゴンメモリアル(Pentagon Memorial)

(2019/8更新)

9/11ペンタゴンメモリアルの概要

ペンタゴンとは、アメリカ国防総省の通称です。建物の形が五角形をしていることから、五角形を意味する”ペンタゴン”と呼ばれています。

2001年9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンターだけでなく、ここにもハイジャックされた旅客機が衝突し、184名の方々が亡くなりました。現在は、ペンタゴン慰霊碑(Pentagon Memorial)が建っています。

ペンタゴンで起きた9/11同時多発テロの概要

2001年9月11日午前8:20、5人のハイジャック犯を乗せたアメリカン航空77便は、予定時刻より10分遅れでワシントンDC”ダレス国際空港”から、カリフォルニア州ロサンゼルスに向けて飛び立ちました。6人の乗務員とハイジャック犯5人を含む58名の乗客、計64人を乗せて。

アメリカン航空77便と最後の通常連絡が取れたのは8:51。その後8:54までの間に、ケンタッキー州上空でハイジャックされたとみられています。そしてすぐに南方面に進路を変更しています。

午前9:33、旅客機は南下してペンタゴンに向けて突進しますが、いったんはさらに南方のバージニア州アレクサンドリアまで南下していきます。そこで北東に方向転換し、再度ワシントンDCに向けて突進しました。

午前9:37、ペンタゴンに衝突。184名の命が犠牲になりました。

911同時多発テロの詳細は、こちらの記事で紹介しています。

9/11ペンタゴンメモリアルの見どころ

国防総省(ペンタゴン)

現在のペンタゴン
テロ後修繕されたペンタゴン

ペンタゴンという通称のとおり、国防総省の建物は五角形をしていますが、大きすぎて横から見ても五角形かどうかは、全く分かりません。世界で最も大きな低層オフィスビルとなっており、地上5階、地下2階建てのビルで、およそ24,000人がペンタゴンに勤務しています。

この建物は、奇しくも同時多発テロと同日の1941年9月11日に着工され、1943年1月15日に完成した歴史ある建物で、1998年から大規模修繕工事が行われているところでした。建物内を順次エリアごとに修繕しており、2001年9月11日テロ襲撃時はちょうど旅客機が衝突したエリアが修繕工事中でした。そのため、ほとんどの職員が別の場所に移動しており、被害が最小限ですんだと言われています。

事件直後の下の写真を見ると、旅客機が突っ込んだ場所の壁が崩れ落ちていることがわかります。ペンタゴンの外壁は5辺とも見た目がほぼ同じで判別しづらいですが、この被害にあった面がちょうどペンタゴンメモリアルと隣接した面になっています。

911のペンタゴン
911同時多発テロ直後のペンタゴン

ペンタゴンメモリアル

国防総省の建物の横にはペンタゴンメモリアルが建てられ、ペンタゴン内で犠牲になった125名と、テロに使われた旅客機(アメリカン航空77便)に搭乗していた59名(ハイジャック犯5人を除く)を慰霊しています。
ペンタゴンメモリアル
ペンタゴンメモリアル(写真手前)と国防総省の建物

911同時多発テロの記録

ペンタゴンメモリアルの入り口には、911同時多発テロの概要や、ペンタゴンでの被害者184名のお名前が刻まれています。



ペンタゴンメモリアルの入り口(9月11日の様子)

犠牲者の慰霊碑

犠牲者一人一人のために、名前の刻まれたメモリアルベンチが184台建てられています。

ベンチは犠牲者の誕生年ごとに同じ列に並んでおり、1番手前の列は1998年です。最年少の犠牲者は事件当時3歳の女の子で、家族でオーストラリア旅行に行くためにアメリカン航空77便に搭乗していました。ちなみに、次に幼い犠牲者は、6歳上のその子のお姉ちゃんでした。

メモリアルベンチの一つ

ベンチの向きは、2方向が混在しています。ベンチの先端に刻まれている故人の名前を見る際に、身体がペンタゴン側を向く場合はペンタゴン内で犠牲になった方のベンチ、ペンタゴンと反対向きになる場合は旅客機に搭乗して犠牲になった方のベンチとなっているそうです。

ペンタゴンメモリアル内のメモリアルベンチ

平日はあまり人は多くありませんが、事件のあった9/11には慰霊のイベントが行われ、たくさんの方たちが訪れています。

2016年9月11日に訪れたところ、午前中に遺族やオバマ大統領(当時)らが参加した慰霊式典があり、きれいなお花やメッセージカードなどがベンチ一つ一つに飾られており、涙なしでは見られない場所でした。

旅客機の衝突場所

ペンタゴンの外壁はどの面も同じような造りであり、当時の衝突場所がわかりづらいですが、ペンタゴンメモリアルから見える壁面が旅客機が衝突した面です。この建物の1~2階部分に衝突しました。

ペンタゴンメモリアル内のメモリアルベンチは犠牲者の誕生年ごと1930年から1998年まで順番に並んでおり、その1961年の列の正面あたりが、まさに旅客機が突っ込んだ場所になります。

テロ事件の災害を逃れて残っていたのごく一部の建物の基盤が、修復時に新しい建物の基盤に組み込まれ、その石には”September 11, 2001”と刻まれています。メモリアルベンチの誕生年1959年~1961年あたりからペンタゴンの建物を見るのがベストポジションです。

観光Tips!

ペンタゴン駅からペンタゴンメモリアルまでは、遮るものがない道をひたすら歩きます。 炎天下や極寒の日は、対策をしていった方がよさそうです。

9/11ペンタゴンメモリアルへの行き方

メトロ地下鉄のペンタゴン駅で降りると、駅直結で国防総省があります。ペンタゴンメモリアルは、この巨大な国防総省をクルっと回り、反対側少し手前にあります。

駅から案内が出ているので迷うことはありませんが、駅からなんだかんだ10分くらいかかります。

DC Metro 公式HP:DC Metro路線図

ワシントンDCへの旅行情報(ホテル・航空券)

ワシントンDC観光をする際の、旅行情報をこちらの記事にまとめました。治安情報や、オススメのホテル宿泊エリアの紹介などをしています。

9/11ペンタゴンメモリアルに関連する歴史

合わせて回りたい観光地(ワシントンDC近郊)

https://i1.wp.com/yadakotour.work/wp-content/uploads/2019/06/DSC_1028_.jpg?fit=900%2C506&ssl=1https://i1.wp.com/yadakotour.work/wp-content/uploads/2019/06/DSC_1028_.jpg?resize=150%2C150&ssl=1やだこアメリカ観光地ワシントンD.C.観光地オススメ度★★★☆☆,ジョージ・W・ブッシュ大統領オススメ度:★★★☆☆ 911同時多発テロの被災地の一つペンタゴン(米国国防総省)は、メトロ地下鉄で簡単に行くことができる。ただし、国防総省内は一般の観光客は見学できないので、見られるものはペンタゴンメモリアルのみ。少し歩くがアーリントン墓地などと一緒にアーリントンを散策するならば、寄りたい場所。 9/11ペンタゴンメモリアルの観光基本情報 point 営業時間: 常時 定休日: なし 入場料: 無料 所要時間: 30分程度 住所: 1 N Rotary Road, Arlington, VA 22202 公式HP: ナショナル9/11ペンタゴンメモリアル(Pentagon Memorial) (2019/8更新) 9/11ペンタゴンメモリアルの概要 ペンタゴンとは、アメリカ国防総省の通称です。建物の形が五角形をしていることから、五角形を意味する'ペンタゴン'と呼ばれています。 2001年9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンターだけでなく、ここにもハイジャックされた旅客機が衝突し、184名の方々が亡くなりました。現在は、ペンタゴン慰霊碑(Pentagon Memorial)が建っています。 ペンタゴンで起きた9/11同時多発テロの概要 2001年9月11日午前8:20、5人のハイジャック犯を乗せたアメリカン航空77便は、予定時刻より10分遅れでワシントンDC”ダレス国際空港”から、カリフォルニア州ロサンゼルスに向けて飛び立ちました。6人の乗務員とハイジャック犯5人を含む58名の乗客、計64人を乗せて。 アメリカン航空77便と最後の通常連絡が取れたのは8:51。その後8:54までの間に、ケンタッキー州上空でハイジャックされたとみられています。そしてすぐに南方面に進路を変更しています。 午前9:33、旅客機は南下してペンタゴンに向けて突進しますが、いったんはさらに南方のバージニア州アレクサンドリアまで南下していきます。そこで北東に方向転換し、再度ワシントンDCに向けて突進しました。 午前9:37、ペンタゴンに衝突。184名の命が犠牲になりました。 911同時多発テロの詳細は、こちらの記事で紹介しています。 9/11ペンタゴンメモリアルの見どころ 国防総省(ペンタゴン) テロ後修繕されたペンタゴン ペンタゴンという通称のとおり、国防総省の建物は五角形をしていますが、大きすぎて横から見ても五角形かどうかは、全く分かりません。世界で最も大きな低層オフィスビルとなっており、地上5階、地下2階建てのビルで、およそ24,000人がペンタゴンに勤務しています。 この建物は、奇しくも同時多発テロと同日の1941年9月11日に着工され、1943年1月15日に完成した歴史ある建物で、1998年から大規模修繕工事が行われているところでした。建物内を順次エリアごとに修繕しており、2001年9月11日テロ襲撃時はちょうど旅客機が衝突したエリアが修繕工事中でした。そのため、ほとんどの職員が別の場所に移動しており、被害が最小限ですんだと言われています。 事件直後の下の写真を見ると、旅客機が突っ込んだ場所の壁が崩れ落ちていることがわかります。ペンタゴンの外壁は5辺とも見た目がほぼ同じで判別しづらいですが、この被害にあった面がちょうどペンタゴンメモリアルと隣接した面になっています。 911同時多発テロ直後のペンタゴン ペンタゴンメモリアル 国防総省の建物の横にはペンタゴンメモリアルが建てられ、ペンタゴン内で犠牲になった125名と、テロに使われた旅客機(アメリカン航空77便)に搭乗していた59名(ハイジャック犯5人を除く)を慰霊しています。 ペンタゴンメモリアル(写真手前)と国防総省の建物 911同時多発テロの記録 ペンタゴンメモリアルの入り口には、911同時多発テロの概要や、ペンタゴンでの被害者184名のお名前が刻まれています。 ペンタゴンメモリアルの入り口(9月11日の様子) 犠牲者の慰霊碑 犠牲者一人一人のために、名前の刻まれたメモリアルベンチが184台建てられています。 ベンチは犠牲者の誕生年ごとに同じ列に並んでおり、1番手前の列は1998年です。最年少の犠牲者は事件当時3歳の女の子で、家族でオーストラリア旅行に行くためにアメリカン航空77便に搭乗していました。ちなみに、次に幼い犠牲者は、6歳上のその子のお姉ちゃんでした。 メモリアルベンチの一つ ベンチの向きは、2方向が混在しています。ベンチの先端に刻まれている故人の名前を見る際に、身体がペンタゴン側を向く場合はペンタゴン内で犠牲になった方のベンチ、ペンタゴンと反対向きになる場合は旅客機に搭乗して犠牲になった方のベンチとなっているそうです。 ペンタゴンメモリアル内のメモリアルベンチ 平日はあまり人は多くありませんが、事件のあった9/11には慰霊のイベントが行われ、たくさんの方たちが訪れています。 2016年9月11日に訪れたところ、午前中に遺族やオバマ大統領(当時)らが参加した慰霊式典があり、きれいなお花やメッセージカードなどがベンチ一つ一つに飾られており、涙なしでは見られない場所でした。 旅客機の衝突場所 ペンタゴンの外壁はどの面も同じような造りであり、当時の衝突場所がわかりづらいですが、ペンタゴンメモリアルから見える壁面が旅客機が衝突した面です。この建物の1~2階部分に衝突しました。 ペンタゴンメモリアル内のメモリアルベンチは犠牲者の誕生年ごと1930年から1998年まで順番に並んでおり、その1961年の列の正面あたりが、まさに旅客機が突っ込んだ場所になります。 テロ事件の災害を逃れて残っていたのごく一部の建物の基盤が、修復時に新しい建物の基盤に組み込まれ、その石には”September 11, 2001”と刻まれています。メモリアルベンチの誕生年1959年~1961年あたりからペンタゴンの建物を見るのがベストポジションです。 観光Tips! ペンタゴン駅からペンタゴンメモリアルまでは、遮るものがない道をひたすら歩きます。 炎天下や極寒の日は、対策をしていった方がよさそうです。 9/11ペンタゴンメモリアルへの行き方 メトロ地下鉄のペンタゴン駅で降りると、駅直結で国防総省があります。ペンタゴンメモリアルは、この巨大な国防総省をクルっと回り、反対側少し手前にあります。 駅から案内が出ているので迷うことはありませんが、駅からなんだかんだ10分くらいかかります。 DC Metro 公式HP:DC Metro、路線図 ワシントンDCへの旅行情報(ホテル・航空券) ワシントンDC観光をする際の、旅行情報をこちらの記事にまとめました。治安情報や、オススメのホテル宿泊エリアの紹介などをしています。 9/11ペンタゴンメモリアルに関連する歴史 合わせて回りたい観光地(ワシントンDC近郊)一人旅でも100倍楽しめる アメリカ観光ナビ